今春は、全国的に観測史上1,2位を争う量の花粉の飛散が予測され、花粉症の方は症状の重症化が、花粉症でない方は新たに発症するおそれが指摘されています。可能な限り花粉にさらされないよう自ら予防し、ご心配の方は、早めにご相談ください。 (内科医も鼻アレルギー診療ガイドラインに基づき対応をさせていただきます)
Q1. 花粉が鼻や目にはいると、どうして花粉症の症状がでるのですか。 体が花粉を外に出そうとするために、「くしゃみ」で吹き飛ばしたり、「鼻水」「涙」で花粉を洗い流そうとしているのです。
Q2. どんな花粉がいつ飛んでいるのですか。 2月から4月はスギ花粉、4月から5月はヒノキ花粉、6月から8月はイネ科花粉、8月から10月はブタクサ花粉が日本中のほとんどの場所で飛散しています。
Q3. 花粉飛散量は年々増えているのですか。 スギ花粉の飛散量は年によって大きく変動しますが、近年、戦後に植えられたスギの木が大きく成長し、潜在的な花粉生産能力が高い状態になっています。また、気象の温暖化の影響で花粉は多く産生されるようになっているとも言われています。 スギ花粉飛散を減少させる方策として、花粉の多い木の抜き伐りや花粉の少ないスギを増やす取り組みが行われています。
Q4. 平成17年は花粉が増えるといわれているのはどうしてですか。 気温が高い、雨が少ない夏の気候のもとでは、スギやヒノキの花粉の生産が多くなります。2004年の夏はこの条件が整っていたため、2005年の飛散するスギやヒノキの花粉は多いことが予想されています。
Q5. 花粉症の患者さんはどのくらいいるのですか。 いろいろな研究から、日本の花粉症の人は30〜50歳代に多く、日本の人口の約16%(1998年の推計)だと考えられています。近年、花粉症の人は増加していると考えられますが、どの程度増加しているのかは分っていません。また、増加している原因は、花粉飛散数が増加していることに加えて、いろいろな環境の変化の影響も考えられていますが、十分に確認はされていません。
【花粉症の予防】 Q6. 花粉症になりやすい人はいるのですか。 花粉症以外のアレルギー疾患をもっている方や、家族の方が何らかのアレルギー疾患を持っている人は、それのない人に比べて、花粉症になりやすいと考えられています。 また、いわゆる「かぜ」にかかると鼻等の粘膜が炎症等を起こし、花粉が取り込まれやすくなるため、花粉症になりやすくなる可能性があります。
Q7. 今は花粉症ではないのですが、今後花粉症にならないためにはどうすればよいのですか。 大量の花粉に出会うと、体が花粉に対する抗体を産生する可能性が高くなります。スギに対する抗体をたくさん産生すると、何らかのきっかけでスギ花粉症を発症しやすくなります。また、これまで軽症で花粉症であることに気がつかなかった方も、花粉を鼻からたくさん吸い込んだり、目に入ったりすると、花粉症の症状が強くなります。
(1)マスクは効果がありますか。 マスクは、花粉の飛散の多いときには吸い込む花粉をおよそ3分の1から6分の1に減らし、鼻の症状を軽くさせる効果があります。 また、花粉症でない方も、花粉を吸い込む量を少なくすることで、新たに花粉症になる可能性を低くすることが期待されます。
(2)うがいは効果がありますか。いつ行うのがいいですか。 鼻の粘膜には線毛があり、粘膜の上の異物を輸送します。うがいは、のどに流れた花粉を除去するのに効果があります。 外出から戻ってきたら、かぜの予防にもなりますので、うがいをしましょう。
(3)洗顔は効果がありますか。いつ行うのがいいですか。 花粉が人間に付着しやすいのは表面に出ている頭と顔です。外出から戻ってきたら洗顔して花粉を落とすと良いでしょう。
(4)洋服の生地はどのようなものがいいのですか。 洋服に花粉がついてしまうので、花粉飛散している時の外出時には花粉のつきやすい毛織物による上着やコートは避けたほうが良いでしょう。すべすべした表面の綿かポリエステルなどの化学繊維のものが花粉が付着しにくく、付着した花粉を吸い込む量を減らすことが期待されます。
(5)めがねは効果がありますか。 メガネは花粉の飛散の多いときには、目に入る花粉を2分の1から3分の1まで減らすことができるので、眼の症状を軽くさせる効果があります。
(6)その他予防方法を教えてください。 花粉が人間に付着しやすいのは表面に出ている頭と顔です。頭の花粉は、帽子などで避けることが可能です。
【花粉症の症状がでたら】 Q8. 花粉症の診断はどうやってするのですか。 花粉症の診断の多くは、花粉飛散シーズン中の症状の有無と血液中にある花粉に対する抗体の存在で診断されます。さらに、耳鼻咽喉科では鼻の粘膜を直接みて、アレルギーの反応を観察します。
Q9. 早く治療すると、どのようなメリットがあるのですか。 花粉症の症状が起こりはじめたごく初期では、鼻粘膜にまだ炎症が進んでおらず、この時期に治療を開始すると粘膜の炎症の進行を止め、早く正常化させることができるため、花粉症の重症化を防ぐことができます。
Q10. 花粉症の症状がでたらどの病院に行けばいいですか。 ひどい鼻の症状がある場合は耳鼻咽喉科、目の症状がひどい場合は眼科をおすすめします。内科、小児科、アレルギー科などでも診療が受けられます。
Q11. 花粉症がひどくならないためには、普段の生活の中で何に注意すればいいですか。 一般的な注意事項として、睡眠を良くとること、よい生活習慣を保つことは、正常な免疫機能を保つために重要です。風邪をひかないこと、お酒の飲みすぎに気をつけること、タバコを控えることも鼻の粘膜を正常に保つために重要です。
Q12. 花粉症の人がかかりやすい病気はありますか。 花粉症はアレルギーの病気なので、同じアレルギーである喘息や通年性のアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などになりやすいと考えられています。
Q13. 花粉の季節でなくても花粉症の症状がでることがありますか。 スギ・ヒノキ花粉症では2月から5月と10月から11月、イネ科の花粉症は6月から8月、ブタクサの花粉症では8月から10月に症状が出ますが、そのほかの季節で鼻の症状が出るときには花粉症以外の鼻炎が考えられます。
厚生労働省 平成17年花粉症緊急対策より抜粋 http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/kafun/iryojyuji.html |